No.29 苦手意識を持たせない

最近、臨床美術を学んでいる友人と話をしました。

臨床美術は、認知症の方を対象とした芸術療法の一つですが、
美術家が提案するアートレシピを用い、なんと約75%の方に効果が現れている
というものです。
中でも用いるアートレシピには、たくさんの見るべき点があります。
 日本人の約90%が描く事を苦手と答えるそうです。
しかし、鑑賞することは約95%の人が好きと答える。
比較的高齢の認知症患者はさらに割合が高くなります。
その方々を対象に一回の製作体験(二時間)後には、もっとやりたい!と思わせるのです。

詳しい内容はここで紹介できませんが、私がまず驚いたのはそのパーセンテージの高さでした。なぜ、苦手になるのか。
2歳頃は、ほとんどの子どもが絵を描く事に躊躇しません。しかし、4,5歳になる頃には、もうはっきりと苦手である人が生まれたりします。
ほとんどの場合は、大人になるまでの友人や大人のなんらかの傷つく一言が原因だったりします。
軽い気持ちの一言が、その人のその後を決めてしまうのです。
つい、うっかり、の一言が苦手意識のはじまり‥。

しかし、美術家にだって、そんな経験はあります。そのとき、救いの誰かがいてくれるだけで、
大きな支えになるそうです。
IPPOはそんな場所でありたいな、と思います。が、この話を聞いて、私自身、正直、
どきりとしました。
皆さんは、いかがですか?

求めているものをつい、うっかり「これ、何?」「わからんわあ」なんて言ってませんか?

最後に臨床美術士は絶対に上手だね、とは褒めません。賞賛すべき具体的な箇所を見つけて
伝えるそうです。
これなら、皆さんにもできそうですよね。
子どもたちの作品を眺めつつ、いいな、と感じた点をさらりと伝えてあげてくださいね。

                                     by.megumi hukumoto
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by art-space-ippo | 2007-03-24 23:57 | IPPO通信より  

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